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城の周りを走る「お堀の電車」? 名古屋城のお堀でもラッシュが!
名古屋に赴任経験のある記者たちが、名古屋城にまつわる話をこれまで少しずつ紹介してきました。今回は、少し昔を振り返ってみようと思います。地元の人たちには常識かもしれませんが、実は名古屋城のお堀には電車が走っていたんです。勉強不足で、これまでその事実を知らなかった記者が調べてみました。
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名古屋に赴任経験のある記者たちが、名古屋城にまつわる話をこれまで少しずつ紹介してきました。今回は、少し昔を振り返ってみようと思います。地元の人たちには常識かもしれませんが、実は名古屋城のお堀には電車が走っていたんです。勉強不足で、これまでその事実を知らなかった記者が調べてみました。
新天守にエレベーターを設けないと市長が発表するなど何かと話題の名古屋城。名古屋に赴任経験のある記者たちが、城にまつわる話をこれまで少しずつ紹介してきました。今回は、少し昔を振り返ってみようと思います。地元の人たちには常識かもしれませんが、実は名古屋城のお堀には電車が走っていたんです。勉強不足で、これまでその事実を知らなかった記者が調べてみました。(朝日新聞デジタル編集部・影山遼)
その電車というのは、名古屋市と愛知県瀬戸市を結んでいる「名鉄瀬戸線」。前身となったのは「瀬戸電気鉄道」と言いまして、明治のころに「瀬戸物」の出荷のため、地元の窯元らがつくったそうです。「せともの」と聞くと、かなり有名ですね。
現在、名鉄瀬戸線はSKE48でも知られている栄(正確には栄町駅)まで乗り入れていますが、さかのぼること約40年。1976年までは名古屋城の外堀の中を通っていました。お堀の中を走るため、車窓からの景色はあまり楽しめなかったとか。今では想像もつきません。
その電車は、城の東側から南側へと巡っていき、名古屋市の中心街を流れる堀川のほとりにつながっていました。お堀を通っていたのは、東大手駅から堀川駅の区間で、「お堀電車」とも呼ばれてかなりの親しみがありました。瀬戸物を堀川で舟に載せ替えて、世界へ輸出もしていたといいます。壮大なスケールの話です。
お堀にあった駅の一つの名前は大津町駅。2007年に撮影された写真では橋のたもとに、駅に下りる階段が残っています。
ラッシュの時には大量の乗降客がいました。あそこにたくさんの人がいた、なんだか不思議な気分です。今度、城に行くときは、電車に思いをはせながらお堀沿いを歩いてみます。
お堀で輝くホタル。次回はある男性とホタルの物語を取り上げようと思います。
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